(引用:「傷物語」公式サイトより、Ⅲ冷血篇キービジュアルA)
演出・絵感想
グロ、エロ、アクション、どれも制限かけることなく自由にやってたね。一部のシーンはTVでやってたら間違いなく規制されるけれど(笑)。尾石監督の奇抜なセンスには脱帽。以下、気になったシーンについて書いておきます。
・キスショットのお食事シーン
食ってるものが結構モロに描写されてて、見ててキツかったね。そんなに長くはなかったから大丈夫だったけれど。それをみて驚愕した阿良々木のシーンは、もういつものシャフト演出。驚きを表すのに仏像をつかうってどういうことじゃ(笑)予想の斜め上をいく演出はさすがですね。
・古傷物語
シャフトでよくあるイヌカレー劇場、かと思いきや、今回はまさかのウエダハジメ劇場!ウエダハジメ氏は物語シリーズのEDアニメーションでおなじみの方ですね。あの独特な絵を本編で、しかも劇場クオリティの綺麗な絵でみられるとはまた胸アツ。昔のキスショットのデザイン、よかったね。あの絵を動かしちまうんだからシャフトはすごい。
・羽川と阿良々木のシーン
深くは語りません。ただ、「歯磨き以上だった」とだけ。ちなみに前の席に座っていた方はこのシーンで思わず笑っていました。僕もへんな笑いがでました。どこに本気出してるんですか(誉め言葉)。(ここ以外で、裸で走るシーンがあったり今回の羽川さんは割とおいろけに徹してる印象)
・戦闘シーン
問答無用で首が飛ぶ。腕が飛ぶ。軽々飛んでいく。しかもお互い不死身だからってんで、切って切っても生えてくる。なんかもう、思わず笑ってしまった。これが吸血鬼の戦いってやつなんでしょうけれど。ふたりの首がコロコロ転がってるシーンはなかなかにシュールだった。
いやでも、全体的によく動く動く。殴り書きのような絵。ド派手で且つ予想外の動きの連続。凄かった!クレジットに吉成さん2人の名前があったけれど、あそこらへんがこのアクションに貢献してるのかね。
ストーリー 感想
前章「熱血編」から今回の冒頭にかけて、ドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターの3人との戦闘を終えて、いよいよキスショットが完全復活。でも今のままではまだ「化物語」につながらない。キスショットは「化物語」の時点では言葉も発しないくらいに弱体化してますからね。どんな結末になるのか楽しみでした。
んで、改めて話の感想。死にきれないキスショット、完全に人間には戻れない阿良々木、吸血鬼討伐をあきらめる人間達。それぞれが願いを果たせない。それぞれに傷を残す。そういう形で傷物語はおわりを迎えました。みんなが幸せになる方法がないってのがミソかね。たとえば、阿良々木は、人に害なす吸血鬼を助け、その眷属となり吸血鬼退治の精鋭を倒してしまったので、人間側には大損害。じゃあ阿良々木自らキスショットを倒してしまえば万事解決かと思いきや、キスショットを倒すことはできませんでした。キスショットも悪じゃあなかったからです。結局、阿良々木は「吸血鬼が残る」という罰がのこる結果に終わりました。このね、タダでは人を救えないってのがよかったです。
おわりに
アニメ版物語シリーズのなかで、長らく抜けていた話がようやく終わりを迎えました。やっとキスショットと阿良々木の関係が知れました!あと羽川っていう存在がどれだけ大きいのかわかった気がします。ついでに、忍野メメの謎も生まれました。キスショットの心臓を奪ってたけれど、あいつ何者なんだろね。
制作に時間がかかっていた分見ごたえのある映画でした。制作にあたっていた方々、良い作品をありがとうございました。
おまけ
というか、今回のオチ。劇場特典で手に入れたのは混物語「しおぎレンジャー」。せっかくもらったんで読みはしましたが、戯言シリーズ読んでないのでそこまで喜びが...。戯言ファンの方ごめん。
目次のところ、あと3つ残ってるんだけどいつ配布されるんだろうね。
外部リンク
・
「傷物語」公式サイト